三菱 アイ

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アイの物語

三菱アイ。HA1Wは、軽自動車の文法を一度壊しにかかった。3B20ターボを後席の下、リアミッドに積み、ホイールベースを目一杯まで伸ばして4輪を四隅へ追いやった。エンジンを真ん中寄りに置く発想は、量産軽では他にない。

曲面で構成されたキャビン、卵のようなドアライン。デザインは街中でいまだに浮く。だがレイアウトは見た目以上に理屈で、後ろに重心がある分ステアリングは軽く、コーナーでスッと向きが変わる。

軽の枠で語ると見誤る。フットワークは普通車のスポーティセダンに近い感触で、交差点ひとつで違いが出る。地味な人気が長く続く理由は、ハンドルを切った瞬間に伝わってくる。